桐生祥秀 10か月ぶり国内復帰戦を優勝で飾る 「世界陸上を狙いたい」

東京スプリングチャレンジ2023（22日、国立競技場）男子100m元日本記録保持者の桐生祥秀（27・日本生命）が約10か月ぶりとなる国内レースに復帰。男子200m予選を全体トップの20秒83で通過すると決勝では20秒88をマークし、国内復帰戦を優勝で飾った。午前に行われた予選では「東京五輪以来の国立で、今こうして、また走れてうれしい」と久しぶりの日本でのレースに笑顔を見せた桐生。会場にも所属する日本生命の応援団が約150人が駆けつけた。決勝に登場した桐生は予選の白いユニホームから黒色に着替えて登場。場内アナウンスで紹介されると両手をあげ、会場のファンに挨拶した。レースはスタートから飛び出し、トップでコーナーに入った。大きく腕をふり、力を振り絞り2位以降に大差で勝利。タイムは20秒88と予選よりも伸びなかったが国内レース復帰戦を優勝という最高の形で飾った。レース後、最初の言葉は「久々に優勝できて嬉しい」と笑顔を見せた。「出雲の時は棄権しましたけどサインし始めたら100人以上のファンの方が集まってくれて。休養して色んなことがあったけど、本当に久々に優勝できて嬉しかったです」と振り返った。国立競技場で国内復帰戦になったことについては「今回良かったからと言って東京五輪の悔しさが消えることはないですけど、優勝できたことは素直に嬉しい。走りについては今回も終始向かい風であまりタイムは良くなかったですが、120mから150mの加速というところでは手応えがある。これからどんどん調子を上げていって（100mでは）10秒00を切って世界陸上を狙いたい」と世界を見据えた。昨年6月の日本選手権後、休養を発表した桐生は同9月に練習を再開する際に国が指定する難病「潰瘍性大腸炎」を患っていることを告白。先月25日にオーストラリアで行われた「ブリスベン・トラック・クラシック2023」で約9か月ぶりのレース復帰を果たした。

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